語彙・ボキャブラリー(1)

語彙の習得方法についての質問や書き込みをけっこう沢山頂きます。そのわりには私は語彙については当サイトでも意識的にほとんど触れずにきました。語彙習得という響きからくる「無機質な単語帳めくり」がイメージされ、そんなことについて書きたくなかったのが理由だと思います(多分)。

  • また素人の私が「こんな単語を覚えましょう」といって単語集を載せてみたところで、これまた無意味なものでしょう。そんな情報は世の中にあふれかえっていますしね。ましてや重箱の隅をつつくような細かい語彙の意味・解釈の論議も、見ているとほとんど議論のための議論で、見ているだけで閉口してしまいます。
  • しかし語彙習得に関するいろいろなメールや書き込みを読んでいるうちに私はひとつのことを思いました。漠然とした習得の方法への疑問が質問の大半です。要はどう始めて良いのか分からないわけです。また自分の行なっている方法が正しいのか確かめたいわけです。
  • ということで私なりの語彙というものへの考え方を少しまとめた形で紹介しようと思います。ほとんどは私の経験論ですし、学問的に突き詰めるものでもありませんのでその点は期待しないでください。
  • ぼんやりとですが、こんな事をカバーしていく予定です:

    1. ほとんどの人が持っている語彙習得のイメージ
    2. 何のための習得かを突き詰めること
    3. 身の程を知ること
    4. アクティブとパッシブということ
  • 方法は人それぞれです。ただ基本的な考え方というかコンセプトの部分を理解しておくと無駄は間違いなく減ります。
  • 例えばHPや本で「本日の単語」みたいなコーナーには、私が英語を使うようになって十数年、実際の現場あるいは雑誌・小説やテレビ・映画で滅多に読んだことも聞いたこともないような単語が実は沢山載っています。少なくともそんな単語を無機質に一生懸命覚えようとしてしまうような無駄は減ります。覚えても今後10年、あなたはその単語を見ることも、聞くことも、話すことも無いのですから。
  • そんな意味でお役に立てばと思ってます。